2はこちら→診断2胎児の腎臓がない
つまり?
つまり?つまり?
どういうこと?
言葉が出てこない。
私の心を代弁するかのように夫が聞く。
夫「つまり、どういうことですか?」
医師「予後がない、ということです。」
予後が悪い、じゃなくて、予後が...ない....?
私「生まれられない、ということですか?」
やっと言葉が出た。
言葉と一緒に涙が飛び出した。
今まで、家族の重い病気の宣告や、余命宣告に何度か立ち会っているので、こういう場面は初めてではない。つとめて冷静に、まずは事実だけを確認しようと頭では思っているのだけれど、理性に反比例して声は震え、目から水が飛び出していて、自分がこんなにも無条件に母親だったということに驚いた。
医師「これから先どのように妊娠が進んで行くかはわからないです。この病気は詳しいことはわかっていなくて、突発的な遺伝子の異常だと言われています。やはり異常のある胎児は妊娠を継続することが難しいことが多いです。
夫「何か、治療はできないんですか?」
医師「治療方法はありません。妊娠を継続できたとしても、羊水過少による呼吸器の未成熟で呼吸ができないことが多く、ほぼ100%の確率で予後がないのです。」
夫「羊水を注入して妊娠を継続したりもできないんですか?」
医師「羊水は毎日循環しています。赤ちゃんに腎臓がなくて、飲み込んだ羊水をおしっことして排出できなければ胎盤を通して母体の方へ戻され、一度や二度羊水を注入したとしてもすぐに空っぽになってしまうんです。何度も何度も羊水穿刺をするのは感染症のリスクが高すぎて現実的ではありません。」
看護師さんがティッシュを持ってきてくれる。
とめどなく涙が溢れるので、ティッシュでは追いつかない。
長男は何か異常を察知して、静かに椅子に座っている。
医師「それでねお母さん、大きな病院でセカンドオピニオンしたいですよね?当院はT大学病院と提携医院なので、そちらならすぐに紹介できると思います。今ね、もう20wなので、もし人工中絶をするなら、あと1週間しかないんです。セカンドオピニオン受けます?」
頭がクラクラする。
私「受けます。」
医師「わかりました。」
医師は席を外してすぐ電話で予約をとってくれた。大学病院なので、通常なら1ヶ月ほど待たなくてはならないが、22週、中絶の壁があるので、特例的に予約をねじ込んでくれた。
予約日は2017年12月18日。
21w5dだ。

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