破水ー2日間の陣痛地獄を耐えぬけ5

2020年5月5日火曜日

出産

t f B! P L
前の話はこちら。
→その1
→その2
→その3
→その4


3/25日曜日、日中は10分おきの陣痛をやり過ごし、明日の手術の準備もなんとか。
あと一晩このままのペースを保てれば、手術です。
しかし、また夜には何かが起きるのです。


夕食後、トイレに行った時、少し多めに羊水が漏れました。
次男は頭位だったので最初の破水の後、頭が産道に入っていき、うまく栓になってじっとしていればじわーりじわーりくらいしか漏れていなかったのですが、この時にはゴリゴリと降りてくる感じと共にまたチョロチョロと漏れました。


うーむ、前進している....。

加えてパッドを交換に行った時に確認すると、おりものが明らかに緑になりました。
そしてまたトイレからナースコール。
(トイレからのシチュエーションばかりですみませんねぇ...)



看護師さん飛んできてくれます。
確認して、先生を呼び、とりあえずベッドで安静に、と言われベッドで待っているとすぐ当直の先生がきてくれました。金曜の夜に破水してから子宮口の開きは定期的にチェックしてもらっていましたが、ここにきて、子宮口が柔らかくなってきたようです。



この夜の当直医は若い男性の医師でした。
医師「annさんまたちょっと羊水漏れたって?あと、これね、緑のおりものなんですけど、感染症です....。子宮口も柔らかくなってきた感じ、まだ開いてはないけど。自覚的にはどう?なんかannさん陣痛あんまり痛がってないみたいって聞いてるけど、波形はかなり出てるんだけど。」


ann「あー陣痛は生理痛ひどいせいか慣れてて、平気みたいです。痛いですけどね。帝王切開後の鮮やかな痛みの方が苦手です....。で、正直にいいますと、先ほど多めに羊水でた時にゴリゴリゴリと降りてきた感じが。」



医師「そうですか...この緑のおりものは多分羊水が濁り始めてて、本当ならもう出してあげたいんですけど、annさんの赤ちゃん、受入が万全の体制じゃないと出てきた方が危ない可能性が高いんです。なんとか明日の朝までもたせたいです。幸い赤ちゃん心拍安定してるし元気そうなので、もうちょっと、もうちょっと様子見させてください。けど、異変があったら今晩中に緊急カイザーも充分あり得るので旦那さんにはすぐ来られるよう連絡をしておいてください。看護師さん、オペの書類ってもう揃ってるよね?」

看護師さん「はい、昼間同意書類全部いただいてオペ看さんに申し送り終わってます。」

医師「了解です。」

夫には金曜に破水した段階で、いつ、急に、オペになるかわからないと言ってあったので、いつでもタクシーで駆けつけられるはずです。(手術は基本的に、一刻を争って処置しないと死ぬ、と言う場合以外はギリギリまで、家族を待ちます。術中に何か本人の代わりに判断しなければならない事態が起きた時のためです。)


宣告を受けてから、怒涛の3ヶ月、泣いても笑っても次男が私のお腹の中で過ごすのは、今夜で最後です。次男をお腹の上から撫でて、もうちょっとだけ待とうね、急がないで、とお願いしました。





生きて生まれて、と繰り返し、それだけを願う、長い長い夜でした。





痛みが強くなっても決していきまないように、首から下の感覚をオフするイメージをもって耐えました。やがて、景色も見えない高い位置の窓がうっすらと明るくなってきました。午前5時30分のことです。


『朝だ、耐えた....。』


朝焼けの窓を見てそう思った瞬間、一瞬気が緩みました。股から何かが流れ落ちてくる違和感がありナースコールしました。出血です。


直感的にヤバいと思い、当直の先生が駆けつけてくれるまでに夫に電話をしまくりました。いつ何があるか分からないから電話に神経を払うように重々言っていましたが、一向に出ません。朝絶対に起きない人です。イラっっっっっとしながら、泊まりに来てくれている母の携帯に電話をしました。ワンコールでとりました。


「お母さん、出血した。今看護師さんが先生を呼びに行ってる、多分このまま緊急オペになると思うから、夫くんを叩き起こしてタクシーに乗せてくれる?」


「わかった。なんかあるんじゃないかと思って寝られなかったんだよ、起きててよかった。頑張って。」

母がいてくれてよかったです。
これだけやり取りしたら、すぐに看護師さんが当直の先生を連れてきて内診になりました。


看護師さん「オペ室緊急コールかけますか?」
医師「子宮口開大6cm、ここまで開くのに二日かかってるから、朝一のオペまで2時間ちょい、なんとか持つと思います。本日の予定変更で、朝一緊急の予定でコールお願いします。」

看護師さん「了解です。annさんご家族に今すぐに連絡していただいて、7時までに来れますかね?」

ann「今、母に頼んで夫を叩き起こしてもらったので間に合います。」


看護師さん「いいね、annさん手際いい。後ちょっとだよ、がんばろうね。」


ann「はい」


こうして、金曜の夜から2日間にわたる出産耐久レースを無事に乗り切りました。
毎晩騒がしく、最後は早朝から騒がしく、同室のお母さんたちには本当に、申し訳なかったですが、ギリギリの展開は多分伝わっていて、無言のカーテン越しに頑張って、という気配が感じられました。




自己紹介

自分の写真
三児の母、ポッター症候群の赤ちゃんを出産しました。いつか誰かが研究してくださるよう、記録を残します。I'm mom of 3 children. I've given birth a baby with potter sequence. I strongly hope someone and someday to study this disease for all pregnant and baby!

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