4時間ほどの手術が見込まれていました。この間、私か夫かのどちらかが急変に備え、必ず家族待合室に常駐するように、とのことでした。
家族待合室は他の多くの手術を受けているお子さんの家族全員合同のスペースでたくさんの人が一緒に待ちます。帝王切開二日目ではきっとハードだろうから、術後腹帯を装着するといい、と看護師さんがアドバイスしてくれました。すぐに売店に行って購入し、看護師さんに巻いてもらいました。切開時に筋肉や腹膜を切っているので、物理的に体を支えるのが辛いのです。午後1時からの予定だったので、それに合わせて痛み止めの座薬もいれました。しかしいくら待っても呼び出しがかかりません。前の手術が伸びていたようです。結局午後3時くらいにNICUに呼ばれ、手術室の手前まで保育器を見送り、手術は始まりました。
終了予定の午後7時をすぎ、広い待合室に私達夫婦以外誰もいなくなりました。車椅子に座っていることが辛く、ソファに横になりながら待ちました。
手術の予定時刻が過ぎると、家族は不安になります。
大幅に予定をすぎた午後10時憔悴し切った先生が出てきました。
「うまくいきました。予想以上につなぐ箇所が多くなってしまって、遅くなってご心配おかけしました。今終わって後は縫合してますので、先に説明させていただきますので、面会室へどうぞ。」
先生は一眼レフを持っていました。
「手術の写真見ますか?ショックとか大丈夫ですか?」
私たちはスプラッタに対してあまり恐怖心がないので、次男のお腹の中を見せていただきながら説明を聞きました。
解説図も描いてくれました。
腸は腸間膜という膜の中に形成されているそうですが、次男の場合この膜の中にまるでソーセージのように腸になる予定だった組織がポロポロと入っている状態だったのです。閉鎖箇所でいうと22箇所。あまりにも小さいものは繋いでも蘇生しないが、できる限り長い腸にすることが予後にとって重要なので、とにかく頑張って繋いだ結果が3時間オーバーだったようです。本当にありがたいことです。
健康な新生児の腸は250cmです。お腹を開けて見なければわからない、できれば90cm欲しいと言われていましたが、40cm以上が生存条件になってくるだろうということでした。
先生が粘りに粘って繋いでいただいた結果次男の小腸は70cmになりました。
本当に強い子です。
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